私:「最近は釣れんのか〜?エイが見たいぞ、エイがー!」
簡潔な返事が来た。
私は何か胸騒ぎがして、
私:「なんか、あったんか?」
F:「いや、実はな、先月半ばに一緒に住んでた姉きが亡くなったんや」
私:「おまえ、なんで、その時にすぐに連絡してくれへんねん... きっと、言えば面倒かける思うて、逆に気遣ってくれて、黙ってたんちゃうか...」
電話がかかってきた。
F:「まあな。おまえのことやから、言えば来るやろ、岸和田でもどこでも。そんな忙しそうにしてる時にそんなことさせられへんわ。せやから全部終わってちょっと落ち着いてから話そう思うてたんや、すまん...」
そういうやつなのだ、Fという男は。
私にとっては血を分けた兄弟よりも近い大切な存在。
先月半ば... すでに3週間が経過している。私は何も知らず、忙しさにかまけて、結果的に、大切なことを放置してきてしまった。
確かに、先月から今月にかけては異常な忙しさだった。
お客様のため、スタッフのため、ビジネスパートナーのため、会社のため... 理屈はいくらでもつけられる。しかし、無二の親友にそんなふうに思わせてしまうほど、忙しくせねばならない理由が、わからない。
私はどこから罵声を浴びせられてもかまわないから、その日に駆けつけてやりたかった。
私は生き方を間違った。
Fの姉さんに、心から、哀悼の意を表し、
今日は一人、喪に服す。
合掌
( M.K. )