2022年8月10日水曜日

macOS VenturaおよびiPadOS 16でウインドウを使用する新しい方法、ステージマネージャ

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macOS VenturaおよびiPadOS 16でウインドウを使用する新しい方法、ステージマネージャ
(この記事は、2022年7月25日にKirk McElhearn(https://www.intego.com/mac-security-blog/author/kirk-mcelhearn/)によってMac Security Blogに投稿されたStage Manager Offers a New Way to Work with Windows in macOS Ventura and iPadOS 16の翻訳です)

現在のコンピュータは、初めて世に出たパソコンとは似ても似つかないものに進化しました。でも、ここしばらく変わっていないことが一つだけあります: ウインドウの存在です。Macは一個のアプリしか使えない時代から1987年にSystem 5.0のマルチファインダによる初期のマルチタスクへと移行し、1999年のMac OS 8.6で真の非協調的マルチタスクを実現しました。

それ以来ずっと、我々は相も変わらずウインドウを使っています。複数のウインドウを開き、画面上で並べ直し、作業中のウインドウを手早く切り替え、邪魔なウインドウは非表示にしています。

しかし、もうすぐ登場するmacOS VenturaおよびiPadOS 16で、ウインドウの使い方に関してここ数十年で最も大きな変化となるであろうステージマネージャが導入されます。この記事では、ステージマネージャの仕組みとその利便性について説明します。

■ステージマネージャについて

ステージマネージャは、操作しているアプリのウインドウを管理および表示するmacOSの新たな機能です。ウインドウを従来のように画面に重ねて表示するのでなく、特定のアプリのウインドウだけを表示したり、お好みの複数のアプリのウインドウで構成されるグループを作成することができるようになります。

最も簡単な設定では、一つのウインドウだけを表示します。ステージマネージャは特定のアプリのウインドウだけを有効にし、自動的に他のウインドウを非表示にします。現在でも使用中のアプリのアプリケーション名のメニューから「ほかを隠す」を選ぶことで(あるいはCommand-Option-Hキーを押すことで)、同様の結果が得られます。こうして使用中のアプリだけに集中することができ、バックグラウンドの他のウインドウに煩わされることがなくなるのです。

ただし、ステージマネージャの場合は実行中の他のアプリのサムネイルが画面左側に表示されます。
https://www.intego.com/mac-security-blog/wp-content/uploads/2022/07/stage-manager1.png

この状態でCommand-Tabキーを押してアプリケーションスイッチャを呼び出したり、Dock内のアイコンをクリックすることで、あるいは画面左に表示されたサムネイルをクリックすることで、アプリを切り替えることができます。こうしてアプリを切り替えると、クリックしたアプリが拡張されて表示され、代わりにこれまで使っていたアプリが画面の左へ収納されます。

■ステージマネージャを有効にする

ステージマネージャを有効にするには、まず下図の画面で言えばメニューバーの日付の左隣に表示されているコントロールセンターのアイコンをクリックします。ステージマネージャのアイコンをクリックすると、下図のダイアログが表示されます:
https://www.intego.com/mac-security-blog/wp-content/uploads/2022/07/stage-manager2.png

このダイアログでステージマネージャのONとOFFを切り替えられます; ステージマネージャを使いたい時も使いたくない時もあるでしょうから、切り替えられるのは便利です。最近使ったアプリを表示したり非表示にしたりもできます。なお、最近使ったアプリを非表示にしていても、ポインタを画面の左に移動すればサムネイルは表示されます。

ステージマネージャのONとOFFを頻繁に切り替える場合は、上の図では赤い矢印で示されているようなメニュー・エクストラをメニューバーに追加できます。システム設定 > コントロールセンターを開き、メニューバーに表示を選んでください。

システム設定 > デスクトップとDock画面のステージマネージャの部分で、ステージマネージャをON/OFFすることもできます。この設定を開いたら、カスタマイズをクリックし、左に表示されるアイコンを意味するストリップを表示するかどうかを選びます。また、デスクトップの項目を表示するかどうかも指定できます。
https://www.intego.com/mac-security-blog/wp-content/uploads/2022/07/stage-manager3.png

■iPadのステージマネージャ

ステージマネージャは、iPadOS 16でも使えますが次のような制限があります。まずM1プロセッサを搭載したiPadしかステージマネージャを使えません。つまり、この新機能はすべてのiPad Proモデルと第5世代のiPad Airでしか使えません。

iPadでステージマネージャを有効にするには、iPadの画面上を右上から下ヘスワイプし、ステージマネージャアイコンをタップします。

ステージマネージャが有効になると、下図のような状態になります:
https://www.intego.com/mac-security-blog/wp-content/uploads/2022/07/stage-manager5.jpg

ステージマネージャの設定は、設定 > ホーム画面とマルチタスク > ステージマネージャにあります:
https://www.intego.com/mac-security-blog/wp-content/uploads/2022/07/stage-manager6.png

上図でわかるように、Dockの表示/非表示も切り替えられます。また最近のAppを表示したり非表示にすることもできます。

■macOSとiPadOSでのステージマネージャの違い

上の図を見た限りでは両者は非常に似ていますが、違いもあります。

Macのステージマネージャは、画面の左に表示する最近のアプリを画面サイズに応じて最大6個まで表示します。ちなみに、私の13インチMacBook Airでは5個までしか表示しませんでした。一方、iPadでは4個しか表示しません。

Macでは、Dockが表示されているかどうかに関わらずいつでもポインタをDockに移動できますし、Finderに切り替えればどんなファイルやアプリを開くこともできます。しかしiPadでは、特定のアプリを開くために、あるいはステージマネージャを使っている時にDockを非表示にしているならDockを表示するために、メインのホーム画面へ戻らなければなりませんが、その際は画面の下から上にスワイプする必要があります。

ステージマネージャには、常に一個のアプリだけを表示する機能があります(アプリのグループについては後述します)。この機能で、画面が複数のアプリでグチャグチャになることを防げます。この状態でも、Macではアプリウインドウの縁や角をドラッグして通常通りにリサイズできます。一方、iPadでアプリをリサイズするためには右下からドラッグしなければなりません。

■ステージマネージャでアプリのグループを作成

Macでアプリのグループを作成するには、画面の左側からアプリのアイコンを画面上のウインドウへドラッグします。この二つのウインドウの位置を調整すると、Finderがその位置を記憶します。他のアプリを有効にすると、グループは左側に複数のアイコンとして表示されます。なお、グループにいくつアプリが登録されていても、直近で使った3個のアプリのアイコンだけが表示されます。グループに最大でいくつのアプリが追加できるのか、現時点ではわかりません; 私は、1ダースほど追加したところでやめておきました。

グループ内のアプリを終了すると、グループから除去されます; そのアプリを再度起動しても、同じグループには表示されません。ちなみに、アプリウインドウの左上に表示された黄色いボタンをクリックしても、グループから除去されて左に表示されます。

iPadでは、ウインドウの上中央に表示された「…」アイコンがAppグループのコントロールセンターです。このアイコンをタップすると、別のウインドウを追加することでAppグループに他のアプリを追加できます。なお、左に表示されたAppを最前面のウインドウへドラッグしても追加できます。ウインドウを最小化することでAppグループから除去したり、そのウインドウを閉じることもできます。
https://www.intego.com/mac-security-blog/wp-content/uploads/2022/07/stage-manager8.png

■ステージマネージャは本当に便利なのか?

個人的には、ステージマネージャという機能が登場したことを喜んでいます。自分のMacで1個のアプリに集中できる、あるいは二、三個のアプリをグループにしてそれ以外は横においやっておけるという考えは素晴らしいと思います。

ただし、iPad Proでステージマネージャを使うつもりはありません。この画面サイズ(私の場合は11インチ)ではウインドウがすごく小さくなってしまうし、無駄なスペースが多すぎると思うからです。iPadでどうしても複数のウインドウを同時に使いたいならステージマネージャも便利に使えるかも知れませんが、画面サイズとウインドウサイズが小さいことを考えると実用性は低いでしょう。ただし、iPadに外部ディスプレイを接続しているとステージマネージャがそんな環境に最適化されるのです。iPadで外部ディスプレイを使っているなら、大きな画面を便利に利用できるでしょう。

もう数十年も同じ方法でウインドウを使ってきた我々にとって、パッと見ただけではステージマネージャに違和感を感じるかも知れません。でも、一度試せば、特にMacでは、これまでになく効率的にアプリを使う方法であることがわかるでしょう。

■お使いのMacは安全ですか?

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株式会社アクト・ツー
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