2022年5月29日日曜日

USB-CとThunderbolt: MacおよびiPadのポートとケーブルを理解する

こんにちは、いつもact2ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

act2ブログ日曜版~IntegoTips~をお届けいたします。

USB-CとThunderbolt: MacおよびiPadのポートとケーブルを理解する
(この記事は
、2022年4月19日にKirkMcElhearn(https://www.intego.com/mac-security-blog/author/kirk-mcelhearn/
によってMac
Security Blogに投稿されたUSB-C and Thunderbolt: Understanding Ports and Cablesfor Macs and iPadsの翻訳です)

お使いのMacにキーボード、マウス、そしてハードディスクを接続するために用意されているポートは、過去に何度も変更されています。
現在のMacでは、標準のUSB速度を提供するUSB-
C以外に、周辺機器が対応していればより高速に接続できるThunderboltが搭載されています。
しかしUSB-CとThu
nderboltポートでは、何が違うのでしょうか。見ただけで違いがわかるのでしょうか。
そして、どのケーブルを選ぶべきなの
でしょうか。

この記事では、ThunderboltとUSB-Cポートがどのようなものか説明するとともに、その見分け方、それぞれの機能、そして用途に合わせたケーブルの選び方を解説します。

この記事の内容は次のとおりです:

●Macの歴代データ転送ポート
●USB-CとThunderboltポートの違い
●適切なケーブル
●変換コネクタ、アダプタ、そしてハブ...
●更なる詳細

●Macの歴代データ転送ポート

パーソナルコンピュータの歴史は、同時にデータ転送機能の進化の歴史でもあります。
最初期のMacは、今では考えられないくらい
の低速でカセットデッキに接続していたのです。
1983年に登場
したLisaで採用されたシリアルポートは、その後も長い間コンピュータと周辺機器を接続する標準のポートになりました。
ちなみにプリンタを接続するためには、別にパラレルポートが用意されていました。

1986年に登場したMacintosh Plusでは、SCSI(Small Computer System
Interface)ポートが追加されました。このインタフェースは、高い柔軟性を持っていました。
それ以前のポートより高速で
、デバイスを数珠繋ぎに接続できました。
USBポートが追加され
たiMacが登場する1998年まで、Macユーザには他に選択肢はありませんでした。
最初のUSBポートは低速でしたが、それ
でも十分に革新的でした。

それ以前のMacでも自分でFireWire(別名IEEE1394)カードを追加できましたが、1999年にFireWireポートを搭載した最初のiMacが登場しました。
これは、
Macユーザが初めて高速な(少なくとも当時としては高速な)データ転送を味わった瞬間です。
FireWire
400ポートは数年にわたり世界を席巻し、FireWire 800に代替わりしました。

この400と800という番号は、メガビット/秒単位での速度(Mbps)を意味します。
データ転送速度というものは、バイト/
秒でなくビット/秒で表記することに注意してください。
1ビット
は1バイトの1/8ですから、400Mbpsのインタフェースなら理論上は約1秒間に50MB(メガバイト)のファイルを転送できることを意味します(実際のデータ転送はもっと遅くなります)。

USB 2.0の理論上の速度は480Mbpsなのですが、データ転送速度の安定感を考えるとFireWireの方が結果として高速でした。

MacにUSB 3が追加された2011年までは、FireWireの天下でした。USB 3プロトコルは最大5Gbps(ギガビット/秒)のデータ転送速度を提供するだけでなく、ディスプレイにデータを転送する機能も持っていました(1Gbpsは1,000
Mbpsに値します)。
同時に、Macに10 Gbpsの転送速度を持つThunderboltポートが搭載さ
れ始めました。2014年に20GbpsのThunderbolt 2が登場し、2017年には40 GbpsのThunderbolt 3が登場します。
現在のThunderbolt
4では、速度は変わっていないのですが、より多くのディスプレイに接続できたり、より高出力でデバイスを充電できるなどの機能が追加されています。

Thunderboltの最初の二世代は、それ以前のMiniDisplayPortと同じ形状をしたリバーシブルではないコネクタを使っていました。
Thunderbolt
3と4では、それまでの形状を廃止し、リバーシブルのコネクタが使えるUSB-Cの形状のポートを採用しました。

●USB-CとThunderboltポートの違い

Thunderbolt
3からThunderboltプロトコルは、USB-Cスタイルのポートとケーブルを使っています。
このように似てはいるけれど
技術としては別物の製品に同じ形状のコネクタを使えば混乱の元となり、問題を引き起こすだけです。

以前ならUSBケーブルが接続できるということは、USBインタフェースの速度でデータ転送が可能なことを意味していました。
しかしUSB-Cケーブルでは、そうはいきません。ケーブルによってデータ転送できる速度が違うし、ケーブルによってはデバイスに給電できるし、その出力も異なるし、さらにケーブルによってはThunderboltプロトコルにも対応する場合があり得ます

ちなみに現在のUSB標準は、Thunderbolt 4同様にデータ転送速度が40GbpsのUSB4です。

今や誰もが使っているUSB-Cポートには、いろいろな形式があります。次の図は、現在の24"iMacの例です。左のより安い機種には、どちらもThunderbolt/USB
4である2個のポートがあります。
右のより高い機種には、4個の
ポートがありますが、その内の2個は単なるUSB3です。
コネクタ上部の小さなThunderboltの記号によ
って見分けることができるのですが、実際のところMacの裏側を確認するのは簡単ではないので、iMacの端からかなり離れた場所にある4個のポートのどれがどれなのか記憶しておくしかありません。
https://www.intego.com/mac-security-blog/wp-content/uploads/2022/04/imac-back.png

データ転送速度の違いについては前述しましたが、それ以外にも注意しなければならない違いがあります。
各ポートが提供する出力の
違いです。
USB
3と4ポートは、4.5 Wから240 Wを出力でき、Thunderbolt 3と4では15 Wを出力できます。Thunderbolt4は、コンピュータ上で100Wのポートを提供できます。
そして、このポートは双方向なので、
ラップトップを充電器にUSB-Cケーブルで接続して充電できるように、ラップトップの電力を使ってポータブルハードディスクのような周辺機器に電力供給することもできます。
混乱してきましたか?次のUSB-Cケーブルのロゴチャートを参照ください。
https://www.intego.com/mac-security-blog/wp-content/uploads/2022/04/logo-chart.png

すべてのUSB-Cケーブルは、そのデータ転送速度や出力に関わらず、見た目が同じです。
ケーブルを見ただけで、何用のケーブル
か見分けることはできません。
そこでメーカでは前出のチャートの
ようなロゴをケーブルに追加し始めています。
しかし、皆さんはす
でにたくさんのロゴのないUSB-Cケーブルを持っていることでしょう。
例えば「充電用ケーブル」と書かれたケーブルではデータ
転送できないでしょうし、データの送受信ができるケーブルでも非常に出力が低いものがあるでしょう。

その上、こうしたケーブルをディスプレイで使う場合についてはまだ触れていません。
ディスクプレイによってはUSB
3接続に対応する場合がありますが、高解像度ディスクプレイではThunderboltが必須のことがあります。
例えば、
Appleの新しいStudioDisplayに接続するためには、Thunderbolt 3以上のケーブルが必要です。
これはディスプレイが96
Wの電力を供給できるからでもありますが、そのおかげでMacBookProを接続して充電しながらディスプレイを使うことができます

●適切なケーブル

適切なUSB-Cケーブルを選ぶのが難しいこともあります。
こと
がThunderboltケーブルなら、Thunderboltロゴがついたものを選べば間違いなくThunderboltプロトコルに対応しています。
とはいえ、対応速度がまちまちです。
様にThunderboltケーブルは電力を供給できますが、その出力はケーブルによって異なります。
Appleのケーブルは他
のメーカの製品より高価ですが、AppleのThunderboltケーブルを買っておけば間違いはないでしょう。
仕様は明記されているので、どんな製品を買ったのかはっきりと分かります。
https://www.intego.com/mac-security-blog/wp-content/uploads/2022/04/thunderbolt-logo.jpeg

USB-Cでは、話が変わってきます。最近のiPadを使っていて、そのデータをまだMacと同期しているなら、その速度が遅いことを知っているでしょう。
これはAppleが提供する充電ケー
ブルの速度が最大480Mbpsしかないからです。
頻繁に同期するなら、充電と高速デー
タ転送の両方に対応したケーブルに買い換えるべきです。
これはAppleがiPhoneで提供するUSB-C-Lightningケーブルについても同じなのですが、Lightningプロトコルは元々高速データ転送には対応していません

より新しいUSB-C
iPadでは、Thunderboltの速度での高速データ転送が可能です。
ただし、Appleはその最高速度に対応したケーブ
ルを製品につけて出荷していないので、自分で対応ケーブルを買う必要があります。
Thunderbol
tケーブルは古いUSB標準に対して上位互換の関係にあるので、市場に溢れる訳のわからないケーブルの中からどれを買うべきか迷うくらいなら、今後新たに登場するデバイスでも使える高速なThunderboltケーブルを1本買っておくのが良い考えです。
値段は高いですが、失敗がありません。Appleのケーブルを買っても良いし、Anker、CalDigit、OWCなど信頼できるメーカのケーブルを買っても良いでしょう。

●変換コネクタ、アダプタ、そしてハブ...

多くの人にとって、Macに用意されたポートだけでは数も機能も不十分なことがあります。
エントリーレベルのiMacやラップト
ップにはポートが2個しかないし、より高い機種でもMacStudioを除けばポートは4個しかありません。
遅かれ早かれ
、ポート不足に見舞われるでしょう。
キーボードやマウスならBl
uetoothで接続できますが、グラフィックタブレットのようにコンピュータを操作する周辺機器を接続しなければならないとなるとポートが一つ占有されます。
ファイルの保管やデータバックア
ップで外付けハードディスクを使えば、さらに別のポートが使われます。iPhoneやiPadを充電するためのケーブルをMacに接続しっぱなしにするなら、もう1個のポートが必要です。こうして数が限られたポートはすぐに一杯になってしまうのです。

もっと言えば、お使いの周辺機器の多くがUSB-C接続ではなくUSB-A接続(標準の平たいコネクタ)でしょうから、コネクタを変換するための変換コネクタかハブが必要になります。
一般的に
変換コネクタはケーブルの速度や出力に影響しませんが、それも製品によります。USB-CからUSB-Aへ変換するハブでは、少なくともUSB3.0、できればUSB3.2に対応する製品を選んでください
(ハブにディスクを接続し
ないなら3.2が必須というわけではありません)。

一個のThunderboltケーブルを最大12個以上のポートに分配するハブもたくさん販売されています。こうしたハブの多くは、必ずしも使い道があるとは限らないさまざまなポートにも対応しています。例えば、CalDigitのThunderbolt
Station 4には18個のポートがあり
https://www.caldigit.com/ja/thunderbolt-station-4-ja/)、
古い周辺機器用に5個のUSB-Aポート、1個のEther
netジャック、オーディオ入出力ジャック、ディスプレイポート、そして2個のSDカードスロットに加え、4個のUSB-Cポートがあります。こうしたデバイスは、お使いのMacを拡張するのに便利ですが、高価な上に不要なポートも搭載されているでしょう。

コンピュータで周辺機器を使うための接続方式はどんどん変わっていくので、対応するのが大変です。
さまざまなプラグとジャックが
現れては消えていきましたが、今のところ、少なくともしばらくの間はUSB-Cが定着しそうです。
このコネ
クタがUSBとThunderboltの両方に対応できる上に、下位互換性があるわけですのでこれから何年間も使い続けることができるでしょう。
今のところ皆さんの手元にはUSB-Cを使わな
い周辺機器がたくさんあるでしょうが、正しいハブや変換コネクタを選べば、今後もそんな全ての外付けデバイスをUSB-Cコネクタで使うことができるはずです。

■お使いのMacは安全ですか?

Mac用のセキュリティソリューションを検討しているなら、ACT2の次のIntego製品ページで機能や目的に合った製品があるかご確認ください:
https://www.act2.com/intego

株式会社アクト・ツー

Software Product Team

 

0 件のコメント:

コメントを投稿