今回は Windows 仮想マシンとのファイル共有について確認しておきます。
VMware FUSION のミラーフォルダ機能によって、デスクトップ、書籍、ダウンロード、ムービー、音楽、画像などの Mac の特殊なフォルダを、Windows 仮想マシンの対応するフォルダにマップできます。
この場合、Windows 仮想マシン側では、例えば「ドキュメント」フォルダには何も存在せず、ただ、その先を Mac の「書籍フォルダ」に引き渡しているわけです。
注1)ここで言っているドキュメントフォルダは、仮想 Windows マシンの C: ドライブのルートからたどっていく User の中の Document フォルダではありません。それはそれで独立しています。
注2)この共有設定は仮想マシンをログオフまたはシャットダウンした状態で行なってください。
また、共有フォルダ機能を使うと、指定するフォルダを共有することが可能になります。例えば、Mac の「書籍」フォルダ内に「my_work」というフォルダがあったとして、それに対して共有をかけると、Windows 仮想マシンからもそれを見ることが可能になります。ですから、例えば、ある Excel ファイルをそこに置いておいて Mac 側でも Windows 側でもそのファイルを編集することが可能になります。これもまた、ミラーリングと同様、Mac OS 側に保存されています。
VMware ではこうしたホストマシンと仮想マシンの間でのファイルの共有がとても充実しています。
VMware FUSION は、下記の Windows OS でミラーフォルダをサポートしています。
● Windows 8
● Windows 7
● Windows Vista
● Windows XP
また、Windows、Mac OS X Server、Linux および Solaris の特定の OS で共有フォルダをサポートしています。
● Windows 8
● Windows 7
● Windows Server 2008
● Windows Vista
● Windows XP
● Windows Server 2003
● Windows 2000
● Windows NT 4.0
● Mac OS X Server 10.5.8、10.6、10.7、および 10.8
● カーネルのバージョンが 2.4 以降のサポートされる Linux ゲスト OS
● Solaris 10 x86
もう一つ、別のメリットがあります。それはバックアップに関することです。Mac OS X には TimeMachine というバックアップ機能がありますが、仮想マシンをバックアップしていくとかなりの容量を必要とします。そこで、ミラーリングや共有がされていれば、仮想マシンを TimeMachine の対象から外しておいてもデータは確実にバックアップされます。仮想マシン自体は定期的に TimeMachine とは違う場所(違う HD)にバックアップしておけば良いでしょう。
VMware FUSION という Mac OS X 用の仮想マシン環境におけるファイル共有の概念と使い方を述べました。効率の良い使い方をしましょう。
こちらの動画もご参照ください。
http://www.youtube.com/watch?v=6fYHOSYDnjs
次回は、こうした共有をしていても、Windows で作成された書類は自動的に Windows 仮想マシン側で開かれるなどの利便性についてお話したいと思います。
( MikiyaKato )
シリーズ【実践 VMware FUSION】
VMware FUSION