現在の Apple 社のポリシーでは Mac OS X Lion 以降、同じハードウェア上であれば、内蔵 HD や外付け HD はもちろん、仮想環境上にもインストールが許可されている。
最初に記しておきますが、留意点が 3 つあります。
1. iCloud のアカウントを設定する時点ではまだ、英語キーボードになっている2. VMware Tools を手動でインストールする必要がある。
3. 最後に、JIS キーボードを認識できるように .vmx ファイルを変更する。
さて、では、実際に画面を追って見て行きましょう。
まず、Mountain Lion を購入すると「アプリケーションフォルダ」に「OS X Mountain Lion インストール .app」がダウンロードされています。念の為に、これのコピーをデスクトップ上に作成。
インストール開始です。
「追加」をクリックして、デスクトップ上に作成したインストーラを選択します。(またはそのインストーラをここへドラッグ・アンド・ドロップしてセットすることもできます。)
OS とバージョンを選択します。
「保存」をクリックすると、インストールが開始されます。左上の VMware FUSION 5 のアイコン群が、これが仮想マシンであることの証です。
ここからは通常の Mac でのインストールとほぼ同じですので流して見てください。
インストールが完了して、再起動後、設定に移ります。
留意点 1
ここで、Eメールアドレスを入れるならば、@ マークは 【shift】キー + 【2】を押します。この段階ではキーボードが US 仕様になっているためです。
ここで、Eメールアドレスを入れるならば、@ マークは 【shift】キー + 【2】を押します。この段階ではキーボードが US 仕様になっているためです。
「Mac を始める」をクリックすると、仮想マシンとして Mac OS X Mountain Lion が起動します。ウインドウ左上の一連の VMware FUSION 5 のアイコン群がその証です。
留意点 2
この直後に行って頂きたいのが「VMware Tools のインストール」です。Windows 系の OS の場合、自動的に入る(Windows 8 は自動で入らない場合がある)のですが、Mac OS の場合はマニュアルで入れてやる必要があります。
これで、VMware FUSION 5 上に Mac OS X Mountain Lion の仮想マシンが構築されました。ここで完了なのですが、この段階ではまだキーボードが US 仕様になったままです。
一応、キーボードとマウスの設定において「Mac プロファイル」を作ってやりますが...
これとは別に次の作業が必要です。
留意点 3
Mac OS 仮想マシンの .vmx ファイルの中に、JIS キーボードとして認識させるための記述がなされていないため、JIS キーボードであっても US キーボードとして認識されてしまいます。
これを解消する手順は...
● Mac の Finder で「仮想マシン」フォルダ内に保存されている Mac OS 仮想マシンを選択。
●コンテキストメニューで「パッケージの内容を表示」を実行。その仮想マシンを構成する様々なファイル群がリストアップされます。
●ファイル名の最後に【.vmx】がついているファイルをテキストエディタで開きます。
●そのファイルの最後の部分に
- keyboard.vusb.idVendor=0x05AC
- keyboard.vusb.idProduct=0x020D
の 2 行を追記して保存します。
これで再起動すれば、JIS キーボードとして認識されます。
まとめると、インストール完了後、VMware Tools を主導インストール、キーボードの認識処理がポイントです。
以上、Mac OS X の中に Mac OS X クライアント仮想マシンを作るエントリーでした。さあ、これをどう使うかはあなた次第!バージョンが少し違っただけで動かなくなるアプリケーションも多くありますから、今回は最新の環境での動きを見たかったので、ホスト OS と同じ Mountain Lion で試みましたが、仮想マシンとして Lion を入れておくのも良いなあ、と思いました。
( MikiyaKato )
連載・実践 VMware FUSION をまとめて読む